ベントオーバーロウの効果とフォームの解説

トレーニング

はじめに

広背筋や僧帽筋、脊柱起立筋など上半身の背面を鍛える効果的な種目としてベントオーバーロウについて解説していきます。

背中のトレーニングというのは、動いている筋肉を目で確認できないため、刺激すべき筋肉を意識するということ自体がまず難しいです。
正しいフォームの習得や利かせ方を理解するまでには、何回も繰り返し動作して感覚をつかんでいく必要があるので、競技スポーツの練習とも似ています。
例えば、初めてゴルフをしようと思った人はボールが真っ直ぐに飛ばないとしてもある程度練習が必要だと考えます。しかし筋トレの場合は、うまく出来ないことがあると認識していない人が多いので、練習という概念を持っていない人が多いと思います。筋トレにおいて、特に背中のトレーニングに関しては難しいので、ある程度反復練習する覚悟は必要です。

また、上半身の背面には複数の筋肉が複雑に絡み合っていますので、いろいろな種目で様々な方向から刺激を与えることが効果的になります。

背中の筋肉の役割は主に引く動作(プル種目)です。プル種目の中でも、上から引いたり、下からや横から引いたりする種目がありますので、それらを組み合わせていくことが効果的です。
ベントオーバーロウは、背中に対して横から引いていく種目になります。

フォーム解説

効果的なフリーウェイト種目

通常、背中のトレーニングとしてロウイングをする場合、ケーブルロウやシーテッドロウなどのマシンを使って行うのが一般的かもしれません。

バーベルを使ってロウイングをする際は、自ら姿勢を作り、セット中もその姿勢を維持する必要があり、ロウイング動作に加えて、正しい姿勢をキープするという仕事が増えます。
トレーニング種目の中で効果の高い種目というのは、動作中の仕事が多いほど優れていると言えますから、ベントオーバーロウは背中のトレーニング種目の中でも優れた種目です。

バーベルと体の位置関係

ベントオーバーロウでは、バーベルを地面から引き上げます。しかし、一般的なジムでは重りごとにプレートのサイズが違うことが多いので、重さごとにバーベルの高さにバラツキが出てしまいます。

理想的な高さは、地面から約20㎝くらいの位置にバーベルが来る高さですので、パワーラックで調整するか、バーベルの下にプレートやゴムマットを敷くなどの方法が考えられます。

動作に入る前に、バーベルに対して立ち位置を決めます。足幅は20~30㎝程度ですが、垂直ジャンプをすると想定して一番力が発揮できそうな自然な足幅にします。
つま先はスクワットほどは開かないですが、まっすぐではなく自然に開きます。
バーベルの真下に足の中心(土踏まずあたり)が来るように立ちます。

姿勢

バーベルとの位置関係を崩さないように、足とバーベルは先ほど決めた位置から決して動かしません。

この段階では背中は丸めて良いのでなるべく腰を落とさずにバーベルを握ります。手幅は脚のすぐ外側で、動作の最中に脚と腕がぶつかったりしない位置で、なるべく狭い手幅を取ります。手幅を広くしすぎると肩関節の可動域が狭まり、バーベルを上げ切ることが出来ません。

バーベルの握り方はオーバーハンド(手の甲が前)が一般的だと思いますが、アンダーハンド(手のひらが前)で行うバリエーションもあります。

バーベルを握ったら、すねがバーベルにあたるまで膝を少し曲げます。バーベルは動かさず足との位置関係は崩さないよう、常に足の中心の真上にバーベルがある状態です。

そして、胸を張り背中を反らせます。お尻を後ろに突き出したような姿勢になります。この状態では思い切り背中を反らせようと思っても、過剰に反ることはあまりなく、まっすぐな状態になります。

動作

バーベルを引き始める際は、膝関節をやや伸ばします。膝を伸ばすことでバーベルの鉛直線上の軌道を確保します。
その勢いのまま、肘を天井めがけて上げていき、バーベルがお腹の上部に当たるまで引ききります

引ききったらそのまま落としてしまうくらいの気持ちで地面まで下ろして、再度スタートの姿勢を取ります。基本的には高重量を扱うことのできる種目ですので、バーベルの動きはコントロールできるものでは無く、一気に引いてすぐに下ろします。

動作中の大事なポイントは、上体の角度と背中の姿勢です。

上体の角度は、地面と水平に近い角度で、バーベルを上げていく際に、上体が起きてしまわないように注意します。首をまっすぐにして視点を地面のやや前に固定することで、上体の角度が大きく変わらないように意識しましょう。上体が起きてしまうと、広背筋ではなく僧帽筋に刺激が入りますので、シュラッグという種目に寄ってしまいます。

背中の姿勢は、常に真っすぐをキープします。ベントオーバーロウの姿勢で背中の過伸展は起こりづらいので、背中を反らす意識を常に持っておきます。

注意点

ベントオーバーロウはいかに姿勢をキープするかが重要です。

スタートの姿勢をとるだけでも、キツイかもしれませんし、ハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)が固く、お尻を後ろに下げた状態で背中を水平近くに持っていくことが難しいという方もいると思います。
多くの人はやっていくうちにハムストリングスがストレッチされて、改善していくと思いますので繰り返し行っていくことが重要です。

背中が丸まってしまうと腰椎の大きなケガにつながります。
初めてこの種目を行う場合は、必ず軽い重量から始めてフォームを確認しながら進めていく必要があります。

ベントオーバーロウの一連の動作については下の動画も参考にしてみてください。
(この動画では毎回地面からスタートさせていませんし、上体も少し起き上がっています。本来はもっと高重量を扱いますから毎回地面に落とします。そして上体は水平近くになります。)

さいごに

背中の種目は全体的に難しいです。初めから狙った筋肉に刺激を与えられる方は少ないと思います。特に背中で引くということを理解することが難しくつい腕の力に頼ってしまいます。
そのためにも、当然フォームは大事ですが、ある程度の重量を扱ったほうが背中で引く感覚は得られるかもしれません。
1回1回の動作は丁寧に、自分の体のどこの筋肉が作用しているかをその都度確認することで効果は徐々に高まっていきます。

またベントオーバーロウは、背中のトレーニングの最高峰でもあるデッドリフトとも共通している部分が多くあります。
デッドリフトは非常に効果の高いウェイトトレーニングの基本種目ですが、個人的には初心者がいきなりやるのは難易度が高いと思います。ベントオーバーロウに限らずトレーニングをある程度継続してからチャレンジしてもらいたい種目です。

ベントオーバーロウを含む初心者に向けた全身トレーニングメニューは下記をご覧ください。

デッドリフトの解説については下記の記事をご確認ください。

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