筋トレで鍛えるべき筋線維

原理・原則

はじめに

筋トレの効果を高めるためには、鍛えるべき筋線維についての知識を持っておくことは大切です。
ダイエットや筋肥大が目的であれば速筋線維を効率的に刺激することが重要です。速筋線維は代謝が非常に活発で多くのエネルギーを消費しますし、筋肥大の可能性が最も高い筋線維です。

筋トレで大切なことは筋肉の成長を促す刺激を与えることです。これはダイエット目的であったとしても変わりません。

筋肉の内部にはいくつかの筋線維が存在しています。
今回は筋トレで鍛えていくべき筋線維の種類について解説していきます。

筋線維の種類

筋線維には大きく分けると「遅筋繊維」と「速筋線維」に分類され、さらに速筋線維には「タイプⅡa」と「タイプⅡb」に分けることが出来ます。

効果的な筋トレを行うためには、筋肉へ回復・成長を促す刺激を与えることが必要です。それぞれの筋線維についての特徴を紹介していきます。

遅筋繊維(タイプⅠ)

遅筋繊維は小さなサイズの線維で、血液の供給に優れ、大きなミトコンドリアにより脂肪をエネルギー源として活動します。
酸素を取り込みながら活動することで疲労に対する抵抗力が高く長時間の運動が可能です。

有酸素運動などの比較的強度が低いトレーニングによって主に刺激されます。遅筋繊維を鍛えても筋肉自体のサイズは変わりませんが、ミトコンドリアの量を増やすことができます。その結果さらに長時間の運動が出来るようになります。

速筋線維(タイプⅡa)

タイプⅡaの速筋線維は3種類の筋線維の中で中間のサイズで、エネルギー源として主に脂肪、一部糖質を使って活動します。

トレーニングにより筋肥大の可能性があります。筋肥大することで筋力も向上しますが、基本的にはある程度の強度の運動が長く持続できるような、持久力的な能力が向上します。

タイプⅡaの速筋線維は、12レップス以上の高回数でのウェイトトレーニングで主に刺激されます。

速筋線維(タイプⅡb)

タイプⅡbの速筋線維は3種類の筋線維の中では最も大きなサイズです。エネルギー源として糖質をメインに使って活動します。

トレーニングによる筋肥大の可能性が最も大きく、発揮される筋力も大きいです。

タイプⅡbの速筋線維は耐久性が乏しいため大きな力を瞬間的に発揮する、限定的な場面でしか活動しません。そのためトレーニングでは4~10レップスで限界となるような重量で終盤になって動員されて刺激されます。

タイプⅡbの速筋線維がカギ

筋成長を促すための最も効率的な方法は、タイプⅡbの速筋線維を刺激することです。
そのために適切な1セットごとのレップ数は、4~10の範囲です。

セットの中で、余裕をもって4~10レップスこなすことが出来た場合は、遅筋繊維やタイプⅡaの速筋線維しか働いていません。
タイプⅡbの速筋線維は、4~10レップスで限界が来るような重量で、セット終盤になって働きだします。セット終盤の限界付近がタイプⅡbの速筋線維を効果的に刺激できるポイントです。

また、1セット15レップス以上のトレーニングでは、タイプⅡaの速筋線維がメインで働いています。

筋肥大の可能性が最も高いタイプⅡbの速筋線維を刺激するためには、より高重量を扱って4~10レップスの範囲で、これ以上持ち上げることが出来ないような、限界まで行うことが成長のカギになります。

タイプⅡbの速筋線維を刺激する方法

筋肥大の可能性が最も高いタイプⅡbの速筋線維はキツくなってきてから始めて働きだします。効果的にタイプⅡbの速筋線維を刺激するポイントをまとめていきます。

高重量を扱う

4~10レップスで限界がくるような重量を設定することがポイントです。

セット終盤のキツくなってきてからが、タイプⅡbの速筋線維が刺激されるタイミングです。持ち上げるのが苦しくなってきて、さらに持ち上げようとして失敗するくらいのところ(ポジティブフェイラー)まで動作を繰り返すことが重要です。

爆発的挙上

ウェイトを挙上する際は、すべての力を爆発させます。そして、加速させて挙上します

爆発的や加速というとクイックリフトなどと混同しかねませんが、爆発的挙上というのは技術的なものというより感覚的なテクニックです。
トレーニングにおいて適切なフォームを維持しながら、筋肉が出せるすべての力を1レップに込めます。
爆発的挙上では、ウエイトをゆっくり挙げてゆっくり下ろすといった挙上スピードをコントロールすることはしません。毎レップ、筋肉の収縮の力を一気に爆発させます。

加速させるということは、最大の力を発揮し続けることを意味しています。ウエイトに対して力を加え続けていれば、ウエイトは加速します。

ウエイトをゆっくり動かして挙上スピードをコントロールすることは、筋肉が最大の力を発揮していることになりません。この場合ウエイトを上げ始めの時にだけ大きな力を発揮して、あとはその勢いを制御して持ち上げていることになり、常に力を入れ続けていることにはなりません。
筋肉が常に最大限の力を発揮している状態を作り出すことが大切です。

当然ウェイトの重さは高重量を扱っていますから、挙上スピードが過剰に上がることはありませんし、関節のロックアウトも起こりません。

重いウェイトを筋肉が最大限に力を出し続けてなるべく早く動かすように、全力で挙上することがタイプⅡbの速筋線維を刺激するテクニックです。

ポジティブフェイラー

ウェイトを持ち上げることが困難になるまで動作を続けます。困難を感じてからこそ、タイプⅡbの速筋線維が刺激されます。そして、ウエイトがこれ以上上がらない、ポジティブフェイラーまで追い込むことが、タイプⅡbの速筋線維を刺激させるポイントです。

セット間のインターバルについて

より重いウェイトを爆発的に加速させながら挙上することが筋肥大のきっかけになります。

最後の1レップ、2レップスは挙上が最も困難になり、高い集中力が必要になります。
毎セット毎レップを集中して行い、最大限の効果を得るためにも、適切なインターバルをとることは重要です。

セットが終わったら、呼吸と心拍数を整えて、やる気が満ちた状態が次のセットに向かうタイミングです。1~3分くらいで、長くなりすぎない範囲の適切なインターバルをとることで、各セットの効果を最大限にすることができます。

まとめ

筋肉の成長のカギは、タイプⅡbの速筋線維です。
この速筋線維を刺激するためには、4~10レップスの範囲で重量を選択し、挙上が困難になるまで続けることです。

そして、挙上の際は、力を爆発させてウェイトを加速させながら持ち上げます。
そのためにも高い集中力が必要となるため、セット間には適切なインターバルをとるようにしましょう。

筋肉が動く仕組みについて、運動単位(モーターユニット)やサイズの原理について下記の記事にて解説していますのであわせてご覧ください。

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