スクワットの効果とフォームの解説

トレーニング

はじめに

スクワットは、数あるトレーニング種目の中でもキングオブエクササイズと呼ばれる種目です。それだけ体への負荷や効果の高い種目ではありますが、その分非常にキツイ種目です。
強い体を作り、体を効果的に変化させるには、適切なフォームでスクワットをすることが大切です。

今回は適切なスクワットのフォームの解説とともに、なぜスクワットがキングオブエクササイズと言われているかを解説していきます。

ヒップドライブ

スクワットがキングオブエクササイズと呼ばれる理由は、ヒップドライブを直接的かつ効率的に鍛えることが出来るからです。

ヒップドライブとは人が力を生み出す根源となる動きです。
股関節を支点に体をくの字に曲げて力をためてから、お尻を中心に下半身の筋肉を一致に収縮させることで、とても大きな力が発揮できます。
ヒップドライブの特徴をよく表している動きとして挙げられるのは、短距離走のスタートの姿勢です。スタート位置での体制は、股関節を支点に上体をかなり前傾させて体を丸めて力を溜めます。そしてスタートと同時に下半身の筋肉を一気に収縮させて爆発的なスピードを生み出します。

あらゆるスポーツにおいても、力が作用する場所は手だったり足だったりと違いはありますが、その力を生み出しているものはヒップドライブによるものです。
ヒップドライブが作用していない場面は分かりやすいです。腰が引けて、いわゆるへっぴり腰の状態です。その状態では大きな力を生み出せないのは感覚的に分かると思います。

ヒップドライブを鍛えることこそが真のコアトレーニングと言えます。そして、スクワットの動きはヒップドライブそのものですから、直接的に効果的に鍛えることが可能です。

スクワットのフォームの重要性について

正しいフォームで行うスクワットはそれほどケガにはつながりませんが、重いバーベルを担いだ状態で腰椎が曲がってしまうと、椎間板ヘルニアなど重大なケガを負う可能性もあります。
スクワットはただしゃがんで立ち上がるだけと思われがちですが、効果的にヒップドライブを使って大きな力を生み出すためには、適切なフォームの習得が重要です。

しかし、他人の形だけのフォームを見様見真似で行ってもそれが正しいフォームになるとは限らないのが筋トレの難しいところです。
人それぞれ大腿骨や背骨の長さなど骨格に違いがありますから、しゃがんだ時の股関節の位置や上体の角度、膝がつま先からどの程度前に出るかなど、人によってそれぞれ違います。本当に正しいフォームというのは自分自身の中にしか存在しません

それでも共通している部分は多数ありますし、意識すべき点というのは決まっています。関節の位置や体の角度など細かな修正をしながら、自分に合ったフォームを習得することが大事です。

そのためにも、使っている筋肉を意識することと自分にとって自然な動きであることは大切です。

フォーム解説

重心の位置

スクワットの動作中においていちばん大切なことは重心です。
スクワットの最中は常に下の図の状態を意識するようにします。

スクワットの重心の位置は常に脚の中心線上にあります。

スクワットの動作中、立っている状態からしゃがんで立ち上がる動作において常に、足の真ん中(土踏まずあたり)の垂直線上に重心があります。
自重で行うスクワットでは重心がややお尻寄りになるので、腕を前に伸ばしてバランスをとる必要があるかもしれません。
バーベルを担いだ場合、重心はバーベルの位置に近づきますから、自分の体とバーベルをセットに考えて足の中心の垂直線上に重心がくるように上体の角度を調整します。

かかと重心やつま先重心になってバランスを崩してしまったら、足の中心から重心がずれています。バーベルを担いでこの状態になってしまったら、しゃがんで立ち上がることは出来ません。
常に重心を足の中心に置いておくことが重要です

スタートからボトムまでの動作の解説

足幅は肩幅程度に開きます。肩幅と言ってもイメージしづらいですが、鏡を見て肩の外側の骨の出っ張りの真下に足の踵が位置するくらいが良いと思います。
足幅が広い場合、しゃがんて行く最中に内転筋群(太ももの内側の筋肉)が限界まで伸張されるので深くしゃがむことが出来ません。
逆に足幅が狭い場合、太ももとお腹が干渉して深くしゃがむことが難しくなります。
ちょうどいい足幅は動作を繰り返しながら修正していくことが大切です。

つま先の向きは30゚から45゚くらい開きます。自然と感じるよりは少し不自然でもがに股と感じるくらいがちょうど良いです。

足幅とつま先の向きが決まったらしゃがんでいく動作に入ります。
しゃがむ動作は、股関節を曲げる動き膝関節を曲げる動きの2つの動作を同時に行います。

股関節を曲げる動きの中で意識することは、真下に下りていくのではなく、後ろにある小さな椅子に座るイメージでお尻を後ろに突き出しながらしゃがんでいくと良いです。
そうすると重心のバランスをとるために上体は少し前傾していきます。
この体勢は、お尻を後ろに突き出して股関節を支点に体がくの字になることで、ヒップドライブを使う準備をしている状態です。この状態を作ることで、大殿筋(お尻の筋肉)やハムストリングス(太ももの裏側の筋肉)など、下半身の筋肉全体にまんべんなく刺激を与えることが出来ます。

膝関節を曲げる動作で意識することは、膝とつま先の方向が同じ方向に開いていくようにすることです。膝が内側に入ってしまうと、膝の伸展と力の向きにねじれが生じて膝のケガにつながります。また、立ち上がる動作に関与する内転筋の作用も減少することになります。

上体の角度についても注意する点があります。しゃがんでいく過程で、重心を足の中心にとどめておくためには上体が前傾する必要が生じます。その時に背中が丸まることがないように、骨盤から頭までのラインを真っすぐにキープすることを意識します。
背中が曲がると大きなケガにつながる恐れがあるため、腹筋と背筋に力を入れてまっすぐな状態を維持します。

スクワットのボトム位置は、股関節が膝より下になります。しゃがみ方の深さで、パラレルスクワットやハーフスクワットなど、スクワットに色々種類があるかのように思われますが、基本はフルスクワットです。フルスクワットこそが下半身全体の筋肉をまんべんなく刺激できます。
他のスクワットは、どこかの部位に狙いを絞って行うものですが、基本的には大腿四頭筋(太ももの前側)に強い刺激が入ります。

狙いを持って使い分けしていれば良いですが、基本的には多くの筋肉を刺激できて大きなパワーを発揮できるやり方が最も効果的です。
特に女性の場合は、太ももの前側の筋肉を発達させたいという人はあまりいないでしょうからフルスクワットを選択するべきだと思います。お尻への刺激もかなり強いです。

立ち上がる動作

立ち上がりの動作で意識することは、足で地面を蹴ることではなく、お尻から上がっていくイメージです。
お尻が上がっていき自然と上体も上がってくことを意識すると、大殿筋やハムストリングスを含めた脚全体の筋肉を良く刺激することが出来ます。

最後に、女性に多いですが、立ち上がった時に膝が過剰に反ってしまう方がいます。負荷を乗せた場合には、膝に過剰な負担がかかり危険です。立ち上がった時は、膝を伸ばしきらず脚が真っすぐの状態になるよう注意しておくことも大切です。

スクワットの一連の動作については下の動画もご覧ください。バーベルを担いで行っていますが自重でもほぼ同様のフォームになります。

さいごに

今回はキングオブエクササイズと言われるスクワットについて基本的な事項を解説しました。

スクワットがキングオブエクササイズと呼ばれる理由は、力の源であるヒップドライブを直接的かつ効果的に鍛えることが出来るためです。そして、体全体の筋肉のうち下半身には多くの筋肉群が集中していますから、スクワット自体の消費カロリーも多くなりますし、代謝活性化といったダイエット効果も非常に高いです。

スクワットを含む全身のトレーニングメニューは下記の記事にて解説しています。

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